こんにちはトリグラフです。さて、これまで当ブログでは「スーツはサイズ合わせが重要」ということは折にふれて書いてきました。例えばこちらの記事。
ただ、上の記事でも、具体的にどういう状態なら「サイズが合っている」と言えるのかは書いておりませんでした。
そこでこれから何回かに分けて、「サイズが合っている」というのは具体的にどういう状態なのか、ということを書きたいと思います。
今回はまずジャケット編ですが、最初にサイズ合わせ、というかサイズ直しのことについて書きたいと思います。
既製品でもサイズを直して着よう
既製品でのサイズ合わせというと、せいぜいSとかMとかを選んだ後、ジャケットの袖丈やパンツの丈の直しくらいと考えておられる方がいらっしゃるかもしれません。
お店にもよると思うのですが、例えば既製品のスーツを試着したとして、袖丈やパンツ丈は店員さんにから直しの提案がされると思うのですが、他の箇所はこちらから聞かないと提案されないことも多いのではないでしょうか。
実際には、ジャケットであればかなりの箇所のサイズが直せます(パンツはなかなか厳しいと思いますが)。
今回から何度かにわけてサイズ合わせのポイントを書きたいとも思いますが、それらを参考にされてもしサイズが合ってない部分があると思われたら、店員さんに「ここをもうちょっと詰められませんか?」と聞いてみてください(既製品のサイズ直しは「詰め」が基本です)。
袖丈やパンツ丈は勿論最重要なのですが、それ以外の箇所の直しでもかなり印象が変わるはずです。
ジャケットを買うときは必ず長袖シャツを着て行こう
基本的にシャツの上にジャケットを着ると思いますので、ジャケットを買うときは必ず長袖シャツを着て行きましょう。
夏で暑いからといってTシャツだけで行ったりしてはいけません。ジャケットも傷みますしね。
あとで袖丈のところでも出てきますが、シャツの袖がジャケットの袖から少し出ていることがサイズ合わせの上でも重要です。
ジャケットのサイズ合わせのポイント
①肩幅
ジャケットで大切といわれる肩幅ですが、これは袖山(袖の付け根の上側部分)がどの位置にあるかがポイントです。
袖山が、自分の腕の付け根の上側部分の上にあるのがサイズが合っている状態です。
…文字で書くとなんか間抜けな感じですね。ただ、肩幅は確かに大事なポイントですが、サイズが合っているか否かのチェック自体は難しくありません。
肩幅が小さ過ぎれば袖の付け根が丸くふくれて腕が動かしにくくなりますし、大き過ぎれば袖山が自分の肩幅以上に横に出っ張って(もしくは腕の方に落ちてきて)見た目がおかしくなります。
そのためきちんと試着して、店員さんの意見も聞けば、肩幅の合わないジャケットを買う危険はかなり減らせるでしょう。
②身幅
ジャケットの胸〜腰にかけての部分のサイズ合わせです。ここは少し好みのでる所ですね。
よくいわれるのは胸元に握りこぶし1個分の余裕があるのがいいというやつですが、これは好き好きかなと思います。私はもう少し詰める方が好みです。
私が身幅を確認するときに見ているポイントは、ジャケットを着て腕を自然に降ろした時にジャケットの身頃(本体)と袖の間にどれくらい空間ができるか、という点です。 この空間が広ければかなり身幅がタイトということですし、狭いまたは殆どないということだとそれは身幅が大きすぎるかなと思います。
例えば昨年買ったビームスのジャケットだとこれくらいの空間があります。
(ちょっとあおり気味のアングルで分かりにくいですよね…もう少しいい写真が撮れたら差し替えたいと思います)
この空間をもっと広くする=もっと身幅を詰めることもできなくはないと思いますが、あまりやり過ぎると今度は女性的なシルエットになってしまいますので、これくらいが私の好みです。
この辺りは個人の体型や好みもある所なので一概には言えませんが、空間が全くないというのは寸胴に見えますので、その場合は少し身幅を詰めた方がいいと思います(あえてそういうシルエットのジャケットもあるのですが)。
③着丈
ジャケットの印象をかなり左右するのが着丈です。短ければカジュアルで若々しい印象になり、長ければクラシックな印象になります。ただしどちらもやりすぎるとおかしく見えてしまいます。
ジャケットの着丈の基準でよく「お尻が隠れるくらい」とか言いますが、それって自分ではなかなか確認しづらいですよね。
私が基準としているのは「ジャケットをボタンを閉めて着た時に、腕をまっすぐおろして、指先でジャケットの裾をつかめるか」というもの。
腕をまっすぐおろして指をグーの形にした時に、中指あたりでジャケットの裾をつかめるかどうかを基準にします。ギリギリつかめればOK、つかめなければ少し短め、余裕でつかめると長めですね。
ただしこの基準だと、現代のジャケット丈の基準からはやや長めになると思います。そのためギリギリつかめないくらいがいいでしょうか。個人的には現代のジャケット丈は少し短く感じるので、ギリギリつかめる丈にしています。下の④袖丈のところに出ている写真では、親指の付け根あたりにジャケットのサイドの裾が着ている感じでしょうか。
着丈を直す(詰める)場合、直しすぎると腰ポケットの位置が不自然になる(特にアウトポケットの場合)ので、既製品を買うときは実は着丈を合わせて他を直すほうがいいかもしれません。
④袖丈
袖丈ですが、実は私はいつも店員さんにお任せなんですよね。
袖丈は、腕をまっすぐおろした時に親指の先から11cm位のところが袖丈になるのが一般的なようです。
また一方で、同様に腕をまっすぐおろした状態でシャツの袖が1cmくらいのぞくというのも定番です。
シャツの袖がのぞくというのは、ジャケットの袖口を汚れにくくするという実用面での意味もありますが、袖口にチラッと白やサックスの袖がのぞくほうがさわやかな印象になります。
私の袖丈はこんな感じです。
上の写真はシャツの袖の出方もちょうど良いのですが、実際にはシャツの袖丈が長い・短いあるせいでうまく袖が出ないこともあると思います。
そのためジャケットを買うときはなるべく自分にあった(気に入っている)袖丈のシャツを着て行くようにしましょう。
⑤袖幅
見落としがちなのが袖幅です。窮屈にならない程度に細くした方がスタイリッシュです。
特に小柄な方は、身幅や袖丈を詰めても袖幅を直していない状態だと野暮ったい印象になりがちです。
これもいわゆる比率の問題で、身幅や袖丈を詰めて袖幅を詰めないと袖の太さが目立ちます。
袖幅はあまり何センチと指定する感じではないと思いますので、店員さんに相談しながら詰めるかどうか決めたほうがいいでしょう。
まとめ
- 肩幅は店員さんに相談すればそうそうおかしい肩幅にはならない
- 身幅はジャケットの身頃(本体)と袖の間の隙間を見て判断する
- 着丈はジャケットの裾をつかめるかどうか、今の流行はギリギリつかめない程度の短め
- 袖丈は親指先から11cm程度&シャツの袖が1cm除く程度
- 袖幅は小柄な人は詰めることを推奨
今回はジャケットのサイズ合わせのポイントを書きました。サイズは勿論好みもあるのですが、標準的なところを知っておけば、自分好みがどれくらいなのか知るのにも役立つと思います。
今後もアイテム別にサイズ合わせのポイントを書いていきたいと思います。ではでは。