こんにちはトリグラフです。今日はTipsというか、スーツの上下を別々に使って、ジャケパン風にするのってアリ?という問題についての私なりの回答を書きたいと思います。
スーツとスーツの上下交換は厳しい
のっけから元も子もない回答なりますが、ネイビースーツの上着とグレースーツのスラックスを合わせてジャケパン風にするのは、厳しいです。
なぜか?の回答はネットにも色々出てまして、着丈がスーツの上着の方が単品ジャケットより長いからといった意見もありますが、私はやはり生地感が理由と思います。
スーツは基本的につるっとした生地が多いですが、単品ジャケットはもっと目の荒い、ザラッとした生地の場合が多いです。
私のジャケットの胸ポケット部分のアップの画像です(上はネイビー、下はグレー)。
こういう生地は「ホップサック」と呼ばれていまして、単品ジャケットによく使われる生地です。
これにパンツはもう少しつるっとしたものを合わせて、若干の生地感の違いを生むことが、ジャケパンスタイルをジャケパンスタイルたらしめている理由だと思います。
そこに上着とスラックスで色が違うけど生地感が揃ってしまうと、カッコよくも見えないし『ああスーツの使い回しだね』感が出てしまうことになります。
これは何故カッコよく見えないか、ということを考えますと(みんながカッコよくないって言ってるから、というのはナシで)おそらくですが
・完全に揃ってるなら揃ってるでカッコいい
・違うなら違うでうまく調和してるならカッコいい
・中途半端に似ているものが並ぶとカッコ悪い
と感じるのではないか…と思います。まぁ結局『なぜそう感じるのか』の説明にはなってないんですけど。
ジャケットとパンツの生地感はつかず離れずが良い
ところで上で「うまく調和してるなら」と書きましたが、これは生地感があまりに離れすぎていてもダメということです。
例えば、冬用生地の中でもツイードくらいの起毛感がある生地だと、つるっとした生地のパンツではちょっとチグハグになります。この場合はパンツはフランネル程度の起毛感があるほうが良いと思います。
そういう意味でも、上のホップサックのザラつき具合は、いろいろなパンツに合わせてられる絶妙な具合かと思います。
ちなみにホップサックのパンツは普通はなくて、膝が抜けやすいためパンツの生地としては向かないそうです。
単品ジャケットにスーツのパンツはアリだけど…
一方、単品ジャケットにスーツのパンツを合わせてのジャケパンはアリだと思ってます。
異論はあるかと思うのですが、私は正直ジャケパンの無地グレースラックスがスーツの使い回しかどうかは見破れません(笑)。まぁ皆さんの職場で見破られてもノークレームでお願いしますが。
ただ、使い回ししたい理由として、スーツのパンツの方がジャケットより傷みやすく、パンツがダメになったジャケットを使い回したいというニーズの方が大きいと思いますので、パンツを使い回せてもあまり意味はないかもしれません。
単品ジャケットだけ買ってパンツは使い回しで済ませようとすると、当然パンツはその分も先に痛んでしまいますので、結局先にスーツが丸々ダメになります。
というわけで、日常的にパンツを使い回すのはオススメしませんが、何らかの理由でジャケットが先にダメになったという場合はいけるんじゃないかと思います。
それでもストライプのパンツは難しい
ただしパンツを使い回すとしても難しいのがストライプのパンツです。ストライプというのはスーツにするとポピュラーな柄なのですが、ジャケットだけとかパンツだけとなると途端に妙な感じになるんですよね。
これも何故なのか考えてみますと、多分縦のラインが体のどこかで途切れているのが違和感につながるのかなと思います。
一方チェック柄なら大丈夫な場合もあります。これは横も途切れてるから違和感が無くなる、ということなのかなと思っています。
使い回す前提のスーツもあります!が見極めが大事
さてさて、これまでは使い回しは難しいと書いてきましたが、実は雑誌でも使い回しを推奨している場合がありまして、例えばMEN'S EX 2017年4月号では、3ピーススーツの使い回し例として、ジャケット単品+コットンパンツの組み合わせが出てきます。こちらはマイクロチェックの織柄入りの生地とのこと。
またより分かりやすいのが少し古いですがMEN'S EX 2016年6月号に載っていた麻布テーラーのオーダースーツ。
ネットを検索したら麻布テーラーさんのブログ記事が出てきました。
こちらは通常はジャケットに使うようなホップサック生地で作ったスーツで、厳密にはジャケットとパンツで生地が少し違うようです。
このように単品使いすることができる、あるいは単品使い前提のスーツもあるにはあります。
私個人も懐具合が豊かなわけではありませんので、使い回しできればその方が望ましいとは思います。
しかし最初に書いたように、大部分のツルっとした生地のスーツの使い回しはやはり厳しいので、使い回しするつもりならよくよく生地を見極めて吟味した方がいいですね。
まとめ:無地スーツの上着がダメになった時以外はやめとくのが無難
というわけで、ちゃんと選べば『ナシ』なわけでもないのですが、基本的には大人しく単品ジャケットと単品パンツを買った方がいいかなと思います。
例えば上の麻布テーラーのスーツも、生地の感じからしてスーツで着るのは春夏だけかなという気がしますしね。
元々の趣旨からは外れますが、単品ジャケットと単品パンツを買ったとして、先にパンツがダメになったらパンツだけ買い足せばジャケットは活かせますので、スーツを3着程度買ったら次は単品ジャケットに行くのはオススメです。
そんなわけで結局はありきたりの結論になってしまいましたが、皆さんの買い物計画のお役に立てれば幸いです。ではでは。