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J.M. WESTON 598に色んなシューツリーを試してみました

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こんにちは。今日はウエストンネタのなんと4回目。どんだけ引っ張るんだ!と思われると思いますが、最後にシューツリーのことを書きたいと思います。

前3回の記事はこちら。

目次

純正が1番良いのは分かってますが…

革靴買ったら付きものなのが、シューツリー(シューキーパー)の購入。

シューツリーは履いた後しばらく入れておいたら十分なので、靴の数によらず数本あればOK、という方もいらっしゃるようですが、私は大体革靴とセットで買ってしまいます。

そして高級革靴に付きものなのが純正シューツリー。ウエストンもご多分に漏れず、純正シューツリーが用意されています。そのお値段、16,500円です。

勿論純正だからフィット感は抜群、靴を傷めることなく、シワを伸ばしてくれることは間違い無いでしょう。んでも16,500円は高い。いや本体が15万円近くするのだから、もう誤差の範囲だろ?と思われるかもしれませんが、でもプロパー価格でネクタイ1本買える値段ですからね。

そんなわけで、靴の購入時に店員さんから「シューツリーはどうします?」と聞かれましたが「あっ、とりあえず、要らないです」と即答したところ「はい、分かりました」と、あっさり引き下がられました。

もうちょっと推されるかと思いましたが、多分私の懐具合を察してのことでしょう。

一方で「もし、お持ちのツリーが合わないなどありましたら、またご相談にいらしてください。その際は是非履いてきてもらえますと、在庫の中で1番フィットするのを出しますので。結構個体差があるんですよ」という、ありがたいアドバイスもいただきました。本当に良い店員さんに恵まれました。

ちなみに前回紹介したように、ちょっとお得に買う方法で10%くらいお得に買えれば、大体純正シューツリーくらいのお値段になるでしょうから、結局これが1番良い使い方なのかもしれません。純正買っておけば、あとからクヨクヨ悩むことは無いですからね。

私が598のシューツリーに求める機能

というわけで、純正シューツリー以外でどのシューツリーが良いのか?ということですが、まずシューツリーに求められる基本的な機能を確認しましょう。

シューツリーの主要な機能は「アッパーのシワを伸ばす」ことと「靴の中の湿気を吸収して外に逃すこと」だと思います。

今回私が598のシューツリーに求めるのは上記二つを満たしつつ「過度にテンションをかけない」「カカト・履き口の形状維持」があります。

少し難しい書き方をしてしまいましたが、要するに過度のテンションは不要で、かつカカト側も小さめのものを探していました。

私が今回購入したのはウエストンの598、現行25ラスト、サイズ5ハーフCです。

私にとってこの靴のフィット感は、ボールジョイント部分はやや圧迫感がある程度のフィットである一方、カカト部分は少し大きめ。

特に左足は羽根が閉じ気味で甲のフィットが弱く、ソールの返りもまだ悪いので踵が抜ける感覚です。

ですので、シューツリーが甲部分にテンションをかければの甲に加え側面もシワは自然に伸びるでしょうし、かつカカト側を無理に入れて履き口を痛めたりしたくないのです。

そのため「ギリギリ入るピッタリのツリーをねじ込む」というよりは「テンション弱めでカカト小さめでサッと入る」方が好ましいと考えました。

例え同じ598の5ハーフCを履かれる方であっても、ギチギチを買っちゃったからシューツリーで少しでも伸ばしたいという方とはニーズが違うかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

家にある二つをまず試す

まず試したのは自宅にある二つのシューツリーです。

自宅にあるシューツリーはいずれもシングルチューブ(つま先部分とカカト部分をつなぐのが1本の金属のもの)でして、比較的安価で色々な靴に合うものです。

一つはABCマートさんで買えるMARKENのもので、もう一つはレザーケアグッズブランドのコロニルさんのものです。両方ともSサイズ。詳しくは以下の記事をご覧ください。

この二つはつま先の作りはほぼ同じなのですがカカトの作りが違います。MARKENのものは棒状ですが、コロニルのものは少しカカトに沿うような形になっています。ただしかなり細めに作られているので、靴のヒールカップにピッタリ合うようなものではありません。

まずMARKENを入れました。いや正確には入れようとしたのですが、カカトが突っかかってうまく入りませんでした。

棒状のカカトは大きいわけではないのですが、598の履き口の形状との相性が悪いようで、履き口を広げて無理矢理押し込むようなことになりそうでしたので、諦めました。

次にコロニルのものですが、こちらはキチンと入りました。甲には適度にテンションがかかっているようでしたし、カカトは履き口に干渉せず、うまく収まっているようでした。まず満足できるフィット感です。

そのためコロニルを買い足せば済むのですが、折角なので今回はまた別のシューツリーを買ってみようと考えました。

新しいシューツリーを色々試した結果

そんな中でまず候補に上がったのが「スレイプニル」というシューツリーブランド。「スタンダード」というシングルチューブのものと「ヨーロピアン」というツインチューブのものがあります。

スタンダードはほぼコロニルと同じ形状にみえますが、ヨーロピアンは私の持っていないツインチューブのタイプ。つま先部分とカカト部分をつなぐのが2本の金属で、つま先部分もカカト部分もより靴の形状に沿った形になっております。その分価格も少し高めです。

今回かなり良い靴を買いましたので、一度ツインチューブのシューツリーも試してみたいと考えました。

いくつかのお店をまわり、上の二つのシューツリーを試すことができましたが、結論としては両方とも最小サイズでもかなりキツめだったので諦めました。

その代わりに購入したのがKING YARD(キングヤード)というブランドのツインチューブのシューツリーです。パッケージはこんな感じ。

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ツインチューブのシューツリーは割とパッケージも凝っているものが多いのですが、こちらはシンプル。自分で使う分には勿論気になりませんが、プレゼントにはちょっと向かないかもしれません。

中身はこちら。

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ぱっと見は一般的なツインチューブのシューツリーですが、素材はカバですので、シダー特有の香りはありません。

今回サイズは38をセレクト。お店には39もあってそちらも入れさせてもらいましたが、チューブがほぼ最短まで縮んだ状態で入る感じでして、出し入れが大変そうだったのでワンサイズ下にしました。

コロニルと並べてみましょう。

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同じ靴に入れるシューツリーとしてはかなり長さが違いますが、コロニル含めシングルチューブのものはレングスの対応範囲が広く作られているものが多いようです。

つま先部分の作りの違いは一目瞭然で、キングヤードの方が靴の形状に沿った形になっています。コロニルの方のつま先はかなり細く見えますが、つま先を靴に押し込むと左右に開く作りになっていますので、この細さのまま靴に入るわけではありません。

続いて気にしているカカト部分を後ろから比較。左がコロニル、右がキングヤードです。

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コロニルの方が細い作りですが、キングヤードの方もツインチューブの割にはかなり細く(小さく)作られています。

もっと靴のヒールカップに沿うような大きいものを好まれる方もいらっしゃるかと思いますが、そもそもヒールカップには硬い芯が入っていて普通は伸び縮みはしませんし、カカト部分はチューブのテンションをある程度分散できる形状ならOKと考えていますので、私はこれで十分かと思います。598にも無理なく収まりました。

入れてみた画像はこちら。

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うん、もちろんお店で試しているのでバッチリ!と言いたいところなのですが…コロニルとの比較画像がこちらです。

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左がコロニル、右がキングヤード。両方とも右足での比較ですか、キングヤードのほうがごくわずかに、シワが多めに残ってしまっています。少しだけ甲へのテンションが足りていませんでした。

わざわざ試してこれかよ!という感じですよね。スムーズに入れられるかばかり気にしてしまい、肝心の甲のフィットのチェックが甘かったです。というわけで、

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私の598に収まるシューツリーはコロニルに決定です!

キングヤードは、元々コロニルが入ってたキャベンディッシュ3に。べ、別に無駄な買い物になってませんからね!

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シューツリー選びに便利なサイト

つらつらとシューツリーについて書きましたが、基本的に598の5ハーフCを買う人の参考にしかならないという…

で、ここからが本番。楽天などで出店されている「オレンジヒール」さんというお店のサイトの中に、どの革靴のどのサイズにどのシューツリーが合うのか?のレビューが集まったページがあるのです!

世の(純正以外でピッタリなシューツリーを追い求める)革靴フリーク達の努力の結晶といえるページ、使わないわけには行きませんね。

勿論、自分が買った革靴・サイズとピッタリ同じものがあるとは限りませんが、前後のサイズのレビューがあればかなり候補が絞れるかと思います。

最初からこのページ紹介しろって話ですけど、それじゃ記事にならないじゃないですか(笑)。

紹介したシューツリーはこちら

そして、この記事中で紹介したシューツリーは、全てオレンジヒールさんで購入できます。

※私の持っているMARKENのツリーはABCマートさんで2千円位で買えるものなので、まったく同じかどうかは分かりません

ただ、オレンジヒールさんのサイトでシューツリーの大きさも載ってるんですが、コロニルのSとスレイプニルのスタンダードのSだとスレイプニルのが少し小さいくらいだったんですよね。試着したお店だとすごく入りづらかったのですが…

また、オレンジヒールさんは実店舗が東京の日本橋にありますので、そこでいくつかのシューツリーを試すこともできます(ネットで売っているツリーの全部を試せるわけではありません)。フィットが気になる方は実店舗に行ってみても良いかなと。

シューツリーを試着なしで初めて買うなら、やはり汎用性の高いシングルチューブが良いと思います。コロニルさんのはカカトも細めなので、履き口が絞られているローファーにも入れやすいですよ。



4回にわたったウエストンネタも今回で最後です。最近は週に一回は履くようにしていますが、履いている日は気分がいいんですよね。

私の場合、オフィスではジャケットは脱いでいますし、コートも勿論そうですから、そういう意味で丸一日ずっと履いている靴で良い物を買うのは効果的だったのかもしれません。

また、とりあえず一足、新品でウエストンを購入したことで、これからはユーズド含めて出会い(と資金)があれば買っていけば良いかな、という気持ちになりました。598のデザインはすごく気に入っているので、この形でMTOするのも良いかなと思ってます。いずれにせよ来年の話ですが。

日本製も含め、革靴の価格が下がることは今後なさそうですから、思い立ったら買うのが吉!ということで、皆様も良い革靴ライフをお過ごしください。ではでは。